10.23.あの娘のことが好きなのは 赤いタンバリンを上手に撃つから


10月22日(日)東京厚生年金会館。
顎関節症により中止になった相模大野から12日、彼女は新宿のこのステージに立った。
この日も「機材トラブル」により若干開場が押してるとの情報を聞き、一瞬冷や汗が出たが
定刻よりも10分程度押しただけで開演。
生で歌う彼女を見るのは10月7日の愛知以来、僅か15日ぶりであるが
幕が上がりステージ上で歌ってる彼女を見た時は随分久しぶりのような気がした。
普通に歌えるんだろうか?無理をしてるんじゃないか?そんな気持ちのまま固唾を呑んで聞いていた。


「砂を噛むように・・・NAMIDA」「風信子」。やさしくいつも通りに歌い続ける彼女。
2曲歌い終わった後にあの日以来初めて観客に向かって語りかける場面が来た。

(あややコンスレより転載)
ここで皆さんにご報告があります。

私は先日、相模大野でコンサートを予定していました。
しかし、その数日前からアゴに痛みを感じておりまして、
その日もお医者さんに診てもらったところ「顎関節症」と診断されました。
先生が言うには、日常生活には問題ないが、歌を長時間唄うのは無理とのことでした。
そのため私は、その日の公演を昼夜2公演とも中止としました。


当日、特にお昼の公演に来て下さった皆さんには、長いこと待たせてしまい・・・
(ここまで話した瞬間に彼女は涙で言葉が詰まってしまう。)

1時間以上待たせた挙げ句に中止としてしまい、申し訳ありません。
この中にも、相模大野に来てくれていた方がいると思います。すみませんでした。

この件では何よりも私が一番悔しく、悲しく・・・(涙)・・・すみません。
悲しく思っております。
その後も先生には診てもらいながら、今後の活動を続けていきたいと思います。


この度は皆さんにご迷惑、ご心配をお掛けし、本当にすみませんでした。


※夜公演では以下の説明もあり。
その数日前からアゴの調子が悪く、その日も朝から痛みがありました。
会場に入った後もどうしても痛くて、東京に戻ってお医者さんに診てもらったところ、
長い間唄うのは無理だと診断されました。



ステージ上では決して弱さを見せずいつも気丈に振舞ってる彼女が
歌を歌えなかった悔しさに涙を流した。
自分の歌を聞いて欲しかった人達に聞かせられなかったことへの悲しさで涙を流した。
決して人には弱さを見せないあの彼女が悲しくて涙を流してる姿。
私の中にある松浦亜弥にはなかったこの姿を見せられてどうしていいかわからなくなった。
去年パーティーで体がボロボロになりながら歌ってる時も決して弱さは見せなかったし、
ステージ上でぶっ倒れても弱音1つ吐かずに歌い続けていたあの強い姿が残ってるから。
体が辛いことよりも、歌を歌える喜びの方が上回っていたってことなのだろうか。

顎関節症という病気はそう簡単に治るものではないらしい。
長期間休養したからといって治る保障があるものでもなく、
ある意味生涯に渡って付き合っていかないといけない病気だそうだ。
先輩である森高さんのようにライブ活動を長期間休んで治療に専念する道もあるだろう。
それが一番「健全」なのかもしれない。
でも彼女はいつ痛みが走るかわからない、常にバクダンを抱えたような状態であっても
歌を歌い続けることはやめそうにない。
「歌を歌えなくなるとストレスが溜まる」と今日のMCでも語っていた。
「歌を歌えなくなるぐらいなら死んだ方がマシ」ぐらいの覚悟を持ってるのだろう。

アンコールで彼女が歌う「夢」という曲に「歌を歌える幸せ」というフレーズがある。
彼女が生涯歌を歌い続けたいと思うのなら少しの期間足踏みしてもいいと思う人もいるだろう。
彼女はまだ20歳、逝き急ぐ必要はないと、1、2年しっかりと休養しても遅くないと。
でも彼女はその選択を選らばないだろう。
肩を壊しかけた投手が投手生命を縮めてもひたすら投げ続けるように
彼女もバクダンを抱えたまま歌い続けることを選んでいるように思える。
何が正しい選択なのかはわからないが、最終的には彼女の人生。彼女が決めること。
ファンとしてただ1つ願うことは、「歌を歌える幸せ」を彼女が生涯感じていられるように、
どうか無理だけはしないで欲しい。選んだ道は理解したので無理だけはしないでと強く思う。


最初のMC以降は普段通りの素晴らしいステージを見せてくれた。
今回のツアーで私が今一番楽しみなのは夜公演で歌う「ハピネス」。
赤いタンバリンを叩きながら、気持ち良さそうに歌う彼女を見てる時が一番好き。
今日の夜公演は今まで聞いた中でも一番素晴らしい出来だったと思う。
とても12日前にコンサートを中止した人とは思えない素晴らしさ。
やっぱ松浦亜弥って人はとてつもない人だなって「ハピネス」聞きながら強く思った。





※今回書く予定だった「亜弥ヲタ・べ〜やんからのまさかのメール」「ピストルピンポンダッシュ」は
空気読んで次回更新に回します。